第28章 ジブラルタル海峡
 
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      タンジェ旧港
 
当初はアフリカ大陸から船でヨーロッパに渡ることは、ただロマンだと思っていたけど
モロッコの経済の発展度を見たら、またこの海峡に対する見方が変わってくる。
モロッコは確かにまだまだ発展途上の国であるが、外国からの支援、水産物などの
自国資源の活用方法が本当に上手い。
 
そしてこのタンジェという港町がまた面白い。
モロッコの人々はアラビア語で会話をするが、この街は古くからスペインと関わっているので
スペイン語も出来る。それに人によっては英語もできる。
そして宗教はイスラム教(国教)であるが文化が中東と違う。
何とも説明しにくいが本当に興味深い文化慣習をもっている。
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  現地の人に連れて行ってもらったお店
 
アフリカで夜に外出するのは
「カモがネギと鍋をキッチンに持っていくのと一緒」とよく例えられる。
モロッコは夜でも比較的安全だった。
このお店でフランスパンを出された時は感慨深かった。
 
翌日 スペイン行きのフェリーに乗ったのだが、
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印象としては人が少ない気がした。
便数も多く、旧港と新港があるので分散されているのだと思う。
値段も当日券片道6000円と高いので飛行機を利用する人も一定数いると思う。
 
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
 
これで僕のアフリカ周遊は終わりだが最後に言いたいことが一つだけある。
自分も含め、多くの人のブログで現地の状況レポートを美化する傾向にある。
(自分達の感覚が麻痺しているのと、現地のことを悪く書きたくないからなのだが)
例えば、
「アフリカに住んでいる人は貧しいが、楽しそうに生活をしていた。」という文章があるが
これは明らかに負の面を切り取っている。実際はありとあらゆる犯罪が街中に蔓延っている。
 
旅行の後半に鉄パイプで軽く殴られたり、ものを投げられたり、車に当てられたりしたが
何も思わなくなっていた。どれも数時間痛む程度で済むし、それが日常だからだ。
殴られた理由もコロナウイルスが原因だった。
彼らなりの自衛策だと思うと理解できないこともない。
 
そして不思議な経験もする。
久しぶりに温水シャワーを浴びる時、「なぜシャワーから温水が出るんだ!」
と不思議に思ってしまった。
人間その場所や環境に素早く適応するために都合よく自分の中の情報を操作する。
怖いとすら思った。
 
アフリカは、僕に色んな経験をさせてくれて、
間違いなく人間として成長させてくれた。
 
という言葉を最後に締めくくろうと思う。
 
 
この周遊記を最後まで読んでくださった皆さん、ありがとうございました。
FOB大阪
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第27章 モロッコ
 
モロッコ周辺の国は紛争をしている国が多く、陸路で行くのは本当に難しい。
時々旅行者でアフリカ西側縦断を考える人がいるが
学生がアフリカ西側縦断はやめた方がいい。
 
メディアではなかなか取り上げられないが、昨年(2019年)西アフリカでテロによる死者は4000人。
そしてコンゴ民主共和国もある。
日本は新型肺炎でもちきりだがエボラ出血熱の死亡率は50%近い。(レベル2指定国)
 
しかしそれでも、モロッコは本当に魅力的な国だ。
 
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     ONCF(モロッコ国鉄)
 
アフリカの中では治安が良く、交通網が発達していて廻りやすい。
学生旅行にも向いていて、実際多くの学生が旅行に来ていた。
南部、東部アフリカではアジア人すらいなかったので正直驚いた。
気軽にアフリカ文化も味わえる国なので魅力を伝えていきたい。
 
●豆知識
空港到着の際、両替をすると思うが現金での両替をお勧めする。
実際クレカ でするとどうなるのか検証してみた。
キャッシュに比べ、1万円につき約2千円損するレートになった。
(まぁこの検証で4千円損したのだが)
 
●モロッコの魅力
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モロッコにはサハラ砂漠や迷宮都市フェズ、インスタ映えで有名なシャウエンと観光地がとても多い。
ヨーロッパ文化、イスラム文化、アフリカ文化が混ざっていて、とても不思議な気持ちにさせてくれる。
 
ネットで調べればどんな情報でも出てくる。(ほかのアフリカ諸国とは大違いだ。)
 
今回は、今一番ホットな観光地シャウエンを取り上げたいと思う。
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シャウエンは青い街で有名になったが実は田舎町だ。
なぜ青いのかは諸説あるが、個人的に思うのは青が神聖な色で縁起が良いから塗ったのではないかと思う。
古くからイスラム教徒の人が多く、外界から離れた場所であったので、伝統が今でも残っているのではないかと推測している。
他にも虫除けのためや視覚的に涼しくするためなど諸説ある。
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この街には中国人が経営している中華料理屋がいくつかある。
が、コロナウイルスの影響でお客の減少が著しいと言う。
(新型肺炎の影響がどれだけ大きいかがわかる。)
はやく事態が収束するのを願うばかりだ。
 
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第24章 ケニアでホームステイ
 
観光に飽きてきたので現地の生活を楽しもうと思い、ホームステイすることにした。
ブログに載せて良いか聞くと、是非ケニアの現状を日本の人達に伝えて!とこれまた快諾してもらえた。
 
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  ホストファミリーと晩ご飯の様子
 
ホストと話していて驚いたのが税金だ。
ケニアは消費税(VAT)が16%かかり、所得税が30%ぐらい取られるらしい。
しかし税金がどこに使われているのかわからないと言っていた。
不透明な税金の支出と低所得者層は納めていないことに対する不平等感に
多くのミドル層も政府に対して問題意識をもっているようだ。
 
 
第25章 エチオピアでインターンシップ
 
僕がチャレンジ基金を応募した時に「アフリカの貿易を現場で見たい。」
などと大口をたたいたのだが、、、そう、章のタイトル通り。
まさか本当に貿易会社でインターンシップをすることになるとは思わなかった。
 
エチオピアでホームステイした先の主人が貿易会社に勤めていたのだ。
しかも相手国が中国!!
上海で貿易大学に留学していたことを言うと、職場に連れて行ってくれた。
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色々資料を見せてもらったが、新鮮なことが多い。
エチオピアは内陸国なので、どうやって輸送しているのかなど興味深いものがあった。
 
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ちなみに色々良くしてもらって、経済についての本も見せてもらった。
日本ではどこの企業もトヨタのやり方を真似しているが、まさかエチオピアで本にまでなっているなんて
カイゼンは本当に世界に浸透しているようだ。
 
僕がエチオピアの貿易について最終的にわかったことは、
アフリカは地理的に遠いが、それでも中国製品の需要が多いということ。
 
 
第26章 エチオピアコーヒーについて
 
エチオピアはコーヒー発祥の国である。
中でもTOMOCAコーヒーが一番有名だ。
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コクがあってとても美味しい。
飲んでみた感想はエスプレッソとコーヒーを足して2で割った感じだ。
 
平均月給1万円に人にとって値段は高いと思うがやっぱりそれだけコーヒーを飲む文化が浸透している。
コーヒー豆も売っていたので買って帰りたかったが、後々荷物になると思って買えなかった。
欲しいのに買えない。
これが長期間旅行者にとってツライ一面だ。
 
後々言われて気づいたのだが、コーヒーを飲んでいる人が男の人ばかりだ。
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これも何故なのかを歴史や文化を分析してみると面白そうだ。
 
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第23章 ナイロビで働く日本人
 
最近お店をオープンした日本人がいるという噂を聞いたので早速行ってみた。
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大学のブログにあげても良いですか?と聞いたら快く承諾してくれた。
世界に出るとこうやって挑戦している日本人は意外と多い。
 
実際にお店を出す以上、人を雇わなくてはいけないのだが、
 どう雇っているのか・・・雇用方法
 労働者の給料について・・・給与体系
 どういう人が面接に来るのか・・・能力面
と国によっても業種によっても全然違う。
 
他にも新規開店する際、道具や家具はどうやって揃えているのかなど
そういう話も細かく答えてくれた。
 
 
雇用方法 ケニアの就業率は60%前後で人余りの状態にある。
     だから求人を出さなくても相手から来る。
給与体系 ケニアのミドル層の平均月収が10万円前後で一般労働者の
     平均は5から7万円前後だ。そしてサービス業になると3万円前後
     になるそうだ。(大卒)
     注)実際にスラムに住んでいる人の多くの月収は1万円以下である。
能力面 上記のように求人数に対して職が少ないので安い賃金で良い人材が雇える。
    大卒でも就職が難しいようで、月収3万円で仕事をしている人も多くいる。
 
 
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第21章 タンザニア(リゾート ザンジバル島)
 
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日本にいるほとんどの人が知らないリゾート地だが、ヨーロッパの人達には人気な旅行先だ!
ちなみに、カタール航空がドーハからザンジバルに直行便を出している。2020年4月に
関空にも就航するので1回乗り換えるだけで行ける。
 
ザンジバル島はタンザニアにある島だが、実は自治領で、入国時に外国人はパスポートに
スタンプを押される。とは言っても、これまたテキトーで外国人っぽい顔の人を端っこにある
カウンターに呼んでいくスタイルだ。
元々はイギリスの植民地で奴隷貿易の拠点であった。
 
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住んでいる子供は楽しそうにストリートサッカーなどをしている。
窓には防犯用の金網が貼ってあるので割れる心配がない。
 
 
第22章 ケニアの首都ナイロビ
 
ケニアの首都ナイロビは東アフリカを代表する経済の中心地でとても栄えている。
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そして治安もめちゃくちゃ悪い。という口コミが多い。
僕はそこまで感じなかった。
確かに警備員が金を要求してきたりはするがそこまでしつこくない。
だが、実際にテロも起きたりするので良いとは言えないのが実情だ。
 
しかしナイロビには在留日本人が800人近くいる。
なぜならチャンスが多く転がっていて、将来性があるからだ。
ケニア在住の外国人駐在員もジャンル別になっていて面白い。
 
例えば
中国 道路(拡張)工事を支援しているので中国人駐在員の多くが建設関係だったりする。
インド ケニアはフィンテック先進国であるのでインド人駐在員はIT関連従事者が多い。
各国の強みを全面に出しているのがわかる。
これからはどれだけ専門分野を伸ばせるのかの方が大事になってくるのだと感じた。
 
現地のことは現地で働いている人に聞けってことを言われたことがあるので、
ナイロビで新しく飲食店を始めた日本人のところへ行った。
 
 
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第20章 タンザニア(凶悪都市ダルエスサラーム)
 
ダルエスサラームは事実上タンザニアの首都だ。
(法律上は違うが日本大使館もダルエスサラームにある)
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ビルがいっぱい建っていて栄えているように見えるが
この街の就業率は明らかに低い。
 
その証拠にザンジバル島に行くフェリー乗り場のポーターがめちゃくちゃ多い。
立ち止まったら「マネーマネー」うるさいので街の様子の写真は撮れなかったが、
正規の仕事がない人が本当に多いと思う。
 
タクシー強盗も多く、世界中の人々が被害に遭っている。
各国の人がブログなどに体験談を書いているので、今では観光客は誰も乗らず、
タクシー運転手は自分の首を絞めてしまった形になっている。
 
この街でウロウロするのはリスクでしかないのでザンジバル島に行くことにした。
ザンジバル島に行くフェリーの値段は高速船の場合、外国人は35USドルかかる。
(現地価格の3倍取られるが公式料金なので仕方ない。)
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口コミでは、船について数年に一1回の頻度で沈むとか色々悪く書かれているが、
綺麗で快適だった。(2社とも)
香港マカオ間の高速船より綺麗だった。
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途中、日本の中古船が見えた。
日本の中古車だけなく船もアフリカでは現役で活躍しているみたいだ。
 
 
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第19章 タンザニア(タンザン鉄道 後編)
 
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      停車時に落花生など売りに来る子供
 
この電車は、やることがなく暇だという人が多いが、そんなことはない。
毎日多くの人が話しかけてくれるので1日はすぐに過ぎる。
せっかくなので紹介したい。
 
彼は車関係の会社で働いていて、タンザニアに行って車を取りに行くそうだ。
(タンザニアの9割以上は日本の中古車)
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タンザニアには港があるため、質が良くて安い車が多いらしい。
そして時代の進歩もあって
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スマホで購入できる。
アフリカもアフリカなりに近代化しているなと思いながら会話した。
 
次の彼はアルフレッドだ。
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SIMカードの初期設定をしてくれている。
(説明書がスワヒリ語で読めなかったので)
駅の中の売店まで走って買いに行ってくれて、本当に良い人だった。
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終点のダルエスサラームに着いた時も、夜は危ないからとホテル前まで送ってくれた。
ちなみに電車は9時間の遅延。
 
とここでは紹介しきれないぐらい多くの人と仲良くなることができた。
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タンザン鉄道に乗れただけでもアフリカに来た価値があったなと思えるぐらい充実していて、
多くの人の優しさを感じることができた。
 
 
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第18章 タンザニア(タンザン鉄道 前編)
 
タンザン鉄道の始発駅は、首都ルサカから200km離れているカピリムポシという田舎町から出ている。
早朝、ルサカのバスターミナルに向かい、カピリムポシまでのバスを待っていたが、なかなか出発しない。
アフリカではよくあることなのだが出発時間を過ぎても満員になるまで待つ。
 
通称:アフリカンタイム
 
いつ満員になるかは未知数なので
(( 電車に間に合わない  かもしれないという恐怖は凄い。))
結局3時間遅れでバスは出発した。
 
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バスターミナルは相変わらずゴチャゴチャしている
 
運転手の気まぐれ時刻表は本当に心臓に悪い。
乗っている間ずっと不安が襲う。
なぜなら次の電車が3日後だからだ。
 
なんとか電車出発2時間前に着き、歩いて駅に向かったが、
途中びっくりするぐらいのスコールが降ってきた。
全身ビショビショになりながら歩いた。
 
駅に着いたらオーストリアからの旅行客が心配して、話しかけてくれ仲良くなった。
(後々車内でご飯を奢って貰ったりすることになるのだが、、)
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 心配してくれたオーストリアからの旅行客
 ((ビールまで奢ってくれた。))
 
電車は予想に反して定時に出発した。
 
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      タンザン鉄道
 
ザンビアの鉱物(銅など)をタンザニアの港に運ぶために敷設された線路のようで中国が援助したようだ。
ここから濃い2泊3日の旅が始まるだがそれは後半に紹介しようと思う。
 
 
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第16章 ザンビア(首都ルサカへ)
 
首都であるルサカは別に何か観光スポットがあるわけではない。
ただ、タンザン鉄道(通称TAZARA)を予約するためにオフィスへ行く。
 
今いるビクトリアフォールズの街リビングストンから首都ルサカまで
バスで7時間だ。(1700円ぐらい)
たまたまドミトリーで仲良くなったウクライナからの観光客と2人でルサカまで行くことになり、
2人で向かった。
 
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すごく良い人で朝ご飯を買ってきてくれ、果物も分けてもらい、楽しいバス移動だった。
時間は一瞬で過ぎ、ルサカに着いた。
 
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     ルサカのバスターミナル
 
 
(この街はタクシーが過剰供給のようで客の争奪戦が凄い。)
ドミトリーは近くだったので、2人で歩いて行った。
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   倉庫みたいな部屋に2段ベット
 
まぁこれでもアフリカでは良い方かな
 
宿に泊まることが出来れば安全面は確保され、虫にも刺されにくくなり、それだけでも気が楽になる。
 
はやめにチェックイン出来たが、日曜だったので、次の日に鉄道オフィスに行って予約しようと思う。
 
 
第17章 ザンビア(タンザン鉄道の予約)
 
タンザン鉄道は結構人気で予約がすぐに埋まるらしい。
朝一番でオフィスに行くことにした。
週に2本しかないので正直取れるか心配。
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      TAZARA HOUSE
 
立派な建物だ。この2階(実際は3階)に予約オフィスがある。
心臓バクバクさせながら向かうと
 
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 <意外にもあっさり取れてしまった>
 
日本の切符ぐらいのサイズで、裏に車両やベット番号が手書きされている。
注)ネットでは切符は使い回しだなんて書いているが1回きりの使い捨てだった。
値段はダルエスサラームまでファーストクラスで473クワチャ(3800円ぐらい)。
まぁ安い。(現地価格だ)
 
出発は翌日だったのでルサカでもう1泊した。
 
 
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第15章 アフリカ南部諸国の生活について
 
日本にいる多くの人がアフリカに対して色んなイメージを持っている。
僕も行く前に良いイメージはなかった。
しかし実際アフリカにいるとイメージは変わったのでいくつか紹介したい。
 
1)みんなが挨拶をしてくれる。
みんな「How are you?」って聞いてくる。面白い。
これが初対面の挨拶だ。
注)初対面で「Hello my friend !」って言ってくる人は大概お金目当てだ。ここの違いには気をつけて欲しい。
 
2)プラスチックゴミを出さない努力をしっかりしている。
みんなエコバックを持っていて
お店では極力プラスチックのレジ袋を使わないなど色々工夫していた。
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     不織布のレジ袋
 
3)インターネットが普及している。
インターネットの発達によって得たい情報がどこででも得られるようになった。
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それに伴いモバイルでの送金(いわゆるフィンテック)が急速に普及した。
(南部アフリカはMTN社とairtel社が強い印象を受けた。)
※南アフリカ共和国だけはフィンテックがそれほど使われていない。
 
番外)野生動物は森林公園の中にしかいない。
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森林公園は柵で囲われていたりする。
動物が車に引かれないようにするためや、密猟防止などの目的で。
(動物愛護の面で見てもしっかりしているように思う。)
 
 
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